zine展inBeppu4に行ってきました。

2017年11月3日(金)~5日(日)に
大分県は温泉街の別府市にて
zineの展示即売会「zine展inBeppu4」が開催されました。

zine展inBeppu4

zinebeppu.jimdo.com


尼崎文学だらけの面々も、微力ながらお手伝いのために行ってまいりました。
こちらの記事では、そのレポートを書こうと思います。

あくまでわたし、にゃんしー個人が感じたことですので、
非公式の、参考情報くらいで読んでいただけたら幸いです。

■11月2日(木)出発。
大阪からなら、大阪南港→別府国際観光港でフェリーを使うと安いです。
とくに現地宿泊なしの弾丸ツアープランだと、往復で1万円。
一番安いプランですと大部屋で雑魚寝になるので、
ちょっと足してベッドとか個室にするのがベターかもしれません。
4人集めて4人部屋なんかだと楽しいかもしれませんね。
いずれにせよ、フェリーで眠っている間に着いちゃいます。
大阪より東なら飛行機、西なら新幹線のほうが便利かと思います。

■11月3日(金)zine展1日目
7時くらいに港に着いたので、
港近くの24時間営業のマクドナルドで時間を潰してから行きました。

zine展の会場に到着すると、白を基調とした店内に
美しく本が配置されていました。
各作者ごとに整理されており、
ジャンルも手製本・詩歌・純文学・エンタメ・大分地元勢などなどまとめられており
とても見やすかったと思います。
会場前には10人ほどの行列が出来ていて、ガラス張りの店内を
楽しそうに覗き込んでいました。
……そして11時に開店です。

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zine展の特長のひとつは、ふだん本にそれほど縁のない
地元の方や通りすがりの観光客が入ってくるところだと思います。
入ってくるなり「何のイベントですか?」と興味津々に尋ねられます。
zineというものを説明し、どんな本があるのかを説明し、
お客さんがおそるおそる立ち読みをしながら本を探していくのを見守るのは
緊張もしますが、なんだか楽しいですね。
買っていってくださると、嬉しさもひとしおです。

zine展はその名のとおり、
もともとハンドクラフト系の「zine」からスタートしているとのことで、
やっぱりそのへんの本の売れ行きがよいようです。
ふだん本に馴染みのない方にも分かりやすいですので、
たとえば小さなお子さんなんかも可愛らしい豆本を手に取ったりします。
「この本、ネギだ!」とか「この電柱、本になってる!」とか
わいわいはしゃいで、お父さんやお母さんに買ってくれるようねだる姿は
とても可愛らしいですね。

あとは、主宰のひとり、豆塚エリさんが詩歌や小説など文芸をされている方ですので、
文芸系の本の売れ行きもよかったようでした。
詩歌が多く買われていたような印象です。
小説に関しては、初見でも買いやすい本、
シンプルで一般的な表紙・内容の本のほうが
たくさん買われていったように思います。

感覚ですが、今回は入ってくる方が本を買っていく割合が高かったように思います。
配置が分かりやすかったのと、出店者さんに作っていただいたPOPの効果では
ないでしょうか。
初日の売上は、初日としては過去最高だったとのことでした。

今回面白かったのは、zine展目当てで遠くから別府にいらっしゃった方が
たくさんおられたように思います。
出店者さんもいらっしゃいましたし、純粋なお客さんもいらっしゃいました。
似た文芸イベントは全国各地で行われていますが、
「都市ではない純粋な観光地」で行われているものはzine展くらいかなと思います。
観光含めて本を買いにくるというのは楽しいですし、
今後広がっていくかもしれませんね。
遠くから来られた方にとっては、別府地元の方が書かれた、別府でしか買えない本が
魅力的に映ったかもしれません。
主宰の豆塚さんの本もそのうちの1つだと思います。

■11月4日(土)zine展2日目
前日の夜に主宰のおふたり(豆塚さんと村谷さん)が売上を計算し、
傾向を分析し、反省会を行ったとのことです。
その内容を元に、開店に先立って配置替えが行われました。
主には目立っていない本・売れていない本に目を惹かせる作業だと思います。
配置を置き換えたり、ジャンル分けを整えたり、POPなどを改めたりされていました。
全ての本がまんべんなく売れているというのも良くない
(お客さんが迷っているという証拠)ということで、
目当ての本を見つけやすいよう工夫を施したりもされていました。
おふたりとも睡眠時間も少なくお疲れだったと思うのですが、
真剣に本と向かい合っている姿が印象的でした。

11時に開店です。
記録的な売上を記録した初日と比べると、2日目の滑り出しは控えめだったように思います。
村谷さんいわく、3連休にイベントを行う際の一般的な傾向とのことです。
村谷さんは元バイヤーさんということで、経験則から本がたくさん売れるよう
いろんなアドバイスを与えてくださいました。

会場すぐ傍においしいカレー屋さんがあり、カレーをいただきました。

f:id:slymelogue:20171106175247j:plain別府市内には魅惑的な路地が細かく入りぐんでいて、
お散歩するといろんなお店が見つかって楽しいです。
言うまでもなく、温泉も有名なものから無名なものまで、
大きいものから小さいものまでたくさんあります。

休憩には、Tea Room Cozy Cornerのおいしい紅茶とスコーンを頂きました。

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■11月5日(日)zine展3日目
3日目、最終日です。
この日も前日深夜の反省会に基づいて、配置替え・整頓が行われました。
最終日のお客さんは、初日ほどではないですが、
2日目よりはたくさんいらっしゃっていたように思います。


会場にいるのが楽しくて、ほとんど観光をしませんでした。
とても名残惜しかったですが、帰りのフェリーのため、17時くらいまで見守って
おいとましました。

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■11月6日(月)帰りのフェリー
フェリーに乗って帰りました。

zine展inBeppuのツイッター公式アカウントによると、
3日間の売上は過去最高であったとのことでした。
主宰のおふたり、スタッフの方々のがんばりの成果だと思います。
ほんとうにお疲れさまでした。

のちほど、出店者の方々にも売上報告があるかと思います。
イベントとの相性や運のようなものもあるので、
全ての方にとって思ったような成果があるかは分かりませんが、
「売る努力」が最大限される素敵なイベントであったということは
私感ながらzine展で見てきた感想です。
わたしにとっては大切なイベントですし、
多くの本好きな方にとっても、そうであればいいなと思います。
もし次回があれば、ぜひ別府を訪れましょう!

そんなわけで、たいへん楽しい5日間でした。
本はよいものだと思いましたし、そう思えるイベントは素敵ですね。
「尼崎文学だらけ」も、次回の構想はまだまったくありませんが;
なにか素敵なことができたらいいな、と考えています。