初めてのブース出店ガイド

メールでお問い合わせを受けましたので、
こちらでも書かせていただきます。
題して「初めてのブース出店ガイド」。

 

尼崎文学だらけを意識した内容ではありますが、
他の文章系同人誌即売会でも使えるかと思いますので、
ご参考になればと思います。

 

私見が多く含まれますので、
「わたしの場合はこうだった!」という内容があれば
ツイッターやブログやコメントなどなどで補足くだされば幸いです。

 

題目は下記です。
1.1冊何ページくらいで作りますか?
2.何種類くらいの冊子を頒布しますか?
3.それぞれ何部ずつくらい持ち込みますか?
4.どのくらいのお値段で頒布しますか?
5.おすすめの印刷会社はありますか?

 

それぞれ、くれぐれも私見ながら、一応真剣に回答させていただきます。

 


1.1冊何ページくらいで作りますか?

概して10~300ページくらいだと思います。

10~30ページくらいは小冊子です。
ホチキス止めの手製本のものが多く、かわいくデザインされていたりして、
雑貨的な楽しさも味わえるものです。

300ページくらいになると長編です。
作家の魅力を詰め込んだ特に大切な作品です。
印刷所に出してかっちり製本してもらうことが多いかと思います。

一番多いのは、100ページくらいの書籍かと思います。



2.何種類くらいの冊子を頒布しますか?

初めて参加される方は、1種類であることが多いようです。
イベントに参加するたび、3種類……5種類……と増えていきます。

あまぶんの場合はブースのサイズが90x45cm(一般ブースの場合)ですので、
可能であれば3種類はあったほうが見栄えがよいですし、
お客さまも選びやすいと思います。



3.それぞれ何部ずつくらい持ち込みますか?

初参加ですと、頒布できる部数は多くても5~10部程度かと思います。
(10部はかなり多いほうだと思います)

印刷所に出す場合、少部数で注文すると高くつきますので、
30~50部くらい刷り、一度のイベントに10部持ち込み、
3~5回のイベント(+通販)で完売するくらいの計算になるかと思います。



4.どのくらいのお値段で頒布しますか?

10ページくらいの小冊子であれば、無料~100円くらいだと思います。

300ページくらいの長編ならば、800円くらいだと思います。

100ページなら、400円くらいでしょうか。

 

上記は文庫本サイズで計算しました。
例としてちょこっと製本工房で刷った場合、

・文庫版(A6サイズ)

・100ページ(書籍用紙72.5kg)

・50部

・表紙フルカラー(エスプリコートVエンボス アラレ・180kg+PP加工)

・くるみ製本
ですと、最安の10営業日コースで13,110円です。
(現時点でのウェブ自動見積もりです。保証できるものではありませんので、
あくまで参考程度に考えていただき、実際の見積もりを必ずご確認ください)

400円であれば、7割の35冊くらいを売れば元が取れる計算なので、
ちょうどよいかと思います。

 

サイズや、ジャンル、製本にどのくらいこだわるかによって、価格は上下します。

サイズは大きいほうがページ数を節約できるため安くなります。
エンタメ系や雑誌・合同誌はA5,B6サイズであることが多いようです。
純文学は文庫サイズが好まれるように思います。
詩集は製本にこだわることが多く、割高になる傾向があるようです。
製本は、箔押し・特殊サイズ・特殊紙使用など、
こだわればこだわるほど価格が上昇します。

 

もし3種類頒布されるのであれば、
・10ページくらいの無料冊子(自己紹介的な試し読み冊子)
・30ページくらいの小冊子(100円くらいの手に取りやすいもの)
・100ページくらいの書籍(400円くらいのメイン)
などがそろえば、お客さんも選びやすいと思います。



5.おすすめの印刷所はありますか?

イベントでおすすめできる印刷所を挙げるのは難しいのですが、
文芸同人誌一般で広く使われているという意味では、

 

ちょこっと製本工房
http://www.chokotto.jp/

ポプルス
http://www.inv.co.jp/~popls/


の2社は奥付に記載されているのをよく見ます。

文芸同人誌は漫画ほど印刷品質を問いませんので、
価格重視で選ばれることが多いようです。

(上記2社は安いですが、文芸同人誌を見る限り、
印刷や製本の品質に不満を感じたことはありません)

 

手製本の場合は、自宅のプリンタで印刷し、ホチキスなどで製本することになります。

 

けっして安くはないのですが、小部数を短納期で手軽に印刷・製本したい場合は、

 

キンコーズ
http://www.kinkos.co.jp/

 

もよく使われます。

(郵送もあるにせよ)基本的にお住まいの近くに店舗があることが条件になりますが、
困ったときの駆け込み寺的な存在としても重宝します。

 

箔押しや特殊サイズなどの特殊製本を行ったり、写真や絵を入れる場合は
ほかの印刷所も候補に入ると思いますが、
初めて文芸同人誌を作る場合には、上記は適している印刷所かと思います。

 


以上、「初めてのブース出店ガイド」を記載させていただきました。
参考になれば幸いです!
印刷・製本は大変ですが、楽しい作業でもありますので、
(なにより本が届いて段ボールを開けた瞬間の感動は素敵なものです)
いい時間になればと思います。